2017年03月25日

「よゆうあるじゃん!」★第1巻を振り返って考えたこと

天童で産まれ網走で活躍した、中川イセさんの半生を描いた
『零(zero)に立つ〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
語り劇演者・夢実子


脚本担当のかめおかゆみこです。

一昨日、第1巻のみどころについて書きましたが、
今朝の自分のメルマガで、この記事をもとに考えたことを、
書きました。

転載しますね。(改行は変えてあります)


今日のフォーカスチェンジ♪ 第4893号

よゆうあるじゃん!

過ぎたことを悔やんでも、現実は変わりません。
これ、誰でもわかっていることだと想うのです。

にもかかわらず、ついつい、振り返っては、
「あのとき〜〜していれば…」と考えてしまう。

これも、やはり、多くのひとが想ってしまうことでしょう。

「零(zero)に立つ」の主人公・中川イセさんは、
不思議なほど、そういうものの見かたをしなかったひとです。

もちろん、気質・性格というものもあったでしょう。
とくに、負けず嫌いの性格は、父親ゆずりであったと
想われます。

とはいえ、いくら負けず嫌いでも、
まわりじゅうから、差別されたり、いじめられたりすれば、
くじけたり、ひねくれたりしても、おかしくありません。

私は、イセさんは、「前を見る」気持ちが強かったのだと
想います。

1歳で実母をなくし、里子に出されたイセさんにとって、
選択肢は「そこで生きる」ことだけでした。

極貧の生活でしたから、まずは「生き延びる」ことが、
最優先課題だったのです。

これ、終戦直後の日本もそうでした。
(私は体験していませんが)汗

ひとは、生きることで精一杯の状態におかれると、
そのことにしか目がいかなくなるのですね。

そうして、「どうしたらこの状況を変えられるか」
と考えるから、
自然に「前を見る」ことになるのでしょう。

第4889号でもとりあげた、「アポロ13」も、そうでしたね。

宇宙空間で酸素タンクが破損という、人類史上、
かつて誰も体験したことのない状況におかれたとき、

考えるのは、
「どうしたら生き延びることができるか」だけ。

やはり、前しか見ていなかった、
いえ、向くべき方向は前しかなかったのです。

その意味で、私たちが、過去を振り返ってしまうのは、
「過去を見るよゆうがある」からかもしれません。

まわりのひとの言動を気にしてしまうのも、
「まわりを見るよゆうがある」ということなのかも
しれません。

困難な状況におかれて、過去を振り返ってしまうときは、
ぜひ、こう想ってみてください。

「自分、よゆうあるじゃん!」って!

そうやって、脳を安心させてあげて、次に、
「ではどうしたら…」と、未来にベクトルを向けてみるんです。

生き延びることだけを考えれば、アイデアはきっと出てくるはず!
まだためしていないことだって、あるはずです。

トライしてみましょ♪

過去を振り返るよゆうがあるなら、
あるいは、自分を責めるよゆうがあるなら、(笑)

可能性は、充分にありますよ!


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※ご家族やお友だちからプレゼントされたかたも対象となります。
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冊子「零(zero)に立つ」の各巻のあらすじをご紹介。巻数をクリック!
              
第1巻 イセさん誕生〜17歳で北海道の遊廓にわたるまで
第2巻 遊廓での「活躍」・卓治との出会い・樺太での生活
第3巻 2億8千万の借金と岬の日々・身を捨てて・終戦
第4巻 (4月末発行予定)最終巻となります。
              
各巻1200円/送料・冊数にかかわらず200円/10冊以上で送料無料
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お問い合わせ/info@kamewaza.com



ブログ連載「零(zero)に立つ」のあらすじと、バックナンバーは、こちら

ブログ連載「零(zero)に立つ」にいただいた感想
01★あきらめていた夢に挑戦しました!
02★この突き抜けた底力!
03★亡父を見直すことができました
04★愛に根差して行動する勇気
05★心の重荷がようやく取り除かれました。
06★自分自身を精一杯生きること
07★負けない、負けない、負けない。
08★自ら決めて行動しなさい
09★生きざまを見守って下さい。
10★覚悟を決めて、捨て身になる
11★「どうせ」の破壊力に対する「希望」の力


ご質問をいただきました。
「岬を駈ける女」ほか、イセさんをあつかった、これまでの本と、
「零(zero)に立つ」との関係について



夢実子の語り劇を上演してみませんか?


※網走以外の、北海道の写真も掲載していきます。
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「天人峡の柱状節理」 
写真提供/北海道無料写真素材集 DO PHOTOさん
posted by 夢実子「語り劇」プロジェクト at 09:00| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年03月24日

三方よし★「零(zero)に立つ」第2巻のみどころ

天童で産まれ網走で活躍した、中川イセさんの半生を描いた
『零(zero)に立つ〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
語り劇演者・夢実子


脚本担当のかめおかゆみこです。

物語版「零(zero)に立つ」。あらすじは、こちらに紹介してあります
が、冊子版の「零(zero)に立つ」の、各巻のみどころもご紹介していきます。

第1巻のみどころは、こちら


本日は第2巻について。※あらすじは、こちら

2巻.JPG

第2巻には、おおきく、ふたつのヤマがあります。

ひとつめは、網走の遊廓での、イセさんの痛快なはたらきかた
と、後輩の「小梅」との出会いです。

養育費とひきかえに借りたお金を、一日でも早く返すために、
ありとあらゆる工夫をします。

イセさんの視点は、いつも、自分だけでなく、相手にとって
も、よろこびになるもの。いえ、もっといえば「三方よし
にあったといえると想います。

ここでは、自分・お客・楼主です。自分たちが一所懸命に
はたらけば、お客もよろこんでくれるし、売り上げがあが
って楼主もよろこぶ、というわけです。

イセさんは、わずか4か月でトップの売り上げをあげます
が、いつも同じ遊廓の仲間たちにこころを配りました。

だから、仲間たちにも慕われ、頼りにされたのです。

そんななかに、「小梅」という娘(こ)がいました。小梅は、
客の男に恋をしました。けれどもそれはかなわぬ恋で、あ
る夜、小梅はとうとう…。

この体験が、のちのイセさんの生きかたを変えるのです。
語り劇でも、この場面は、とくに印象に残ると言われます。


そして、もうひとつのヤマは、生涯の伴侶・卓治と出会い、
遊廓を出たものの、卓治の親族に結婚を反対され、樺太
にわたったイセさん。

ここでも、「三方よし」の精神で、みんなをよろこばせ、
お金をためることができました。

しかし、一方で、卓治は、故郷恋しさで気持ちが荒れてし
まい、地元の消防団とけんかをして、殺されかかります。

それを止めに入ったのが、イセさんです。10人近い男た
ちを前にしてもひるまない、イセさんの勇ましさ。

そして、そのイセさんと卓治を救ったのも、結果的には、
イセさんの「三方よし」の生きかただったのです。


先日、あるひとが、「いま、ちょうど第2巻を読んでるん
です」と、感想を聴かせてくださいました。

「樺太を去る場面、読んでいて、気持ちが伝わってきて、
涙が出そうになりました」

そのかたは、こうも言ってくださいました。

「これで、イセさん、めでたしめでたしになってほしい
ですが、まだ何かあるんですか?」

はい。ありますとも。これまで以上のヤマが…!

こんなふうに読んでくださるかたがいるのは、本当に
うれしいですね!


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第1巻 イセさん誕生〜17歳で北海道の遊廓にわたるまで
第2巻 遊廓での「活躍」・卓治との出会い・樺太での生活
第3巻 2億8千万の借金と岬の日々・身を捨てて・終戦
第4巻 (4月末発行予定)最終巻となります。
              
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02★この突き抜けた底力!
03★亡父を見直すことができました
04★愛に根差して行動する勇気
05★心の重荷がようやく取り除かれました。
06★自分自身を精一杯生きること
07★負けない、負けない、負けない。
08★自ら決めて行動しなさい
09★生きざまを見守って下さい。
10★覚悟を決めて、捨て身になる
11★「どうせ」の破壊力に対する「希望」の力


ご質問をいただきました。
「岬を駈ける女」ほか、イセさんをあつかった、これまでの本と、
「零(zero)に立つ」との関係について



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「敷島の滝」 
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2017年03月23日

家出!家出!家出!★「零(zero)に立つ」第1巻のみどころ

天童で産まれ網走で活躍した、中川イセさんの半生を描いた
『零(zero)に立つ〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
語り劇演者・夢実子


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物語版「零(zero)に立つ」。あらすじは、こちらに紹介してあります
が、今日から、冊子版の「零(zero)に立つ」の、各巻のみどころをご紹
介していきますね。

本日は第1巻。※あらすじは、こちら

表紙加工.jpg

1歳で実母を亡くして、里子になり、養育費が支払われなかっ
たこともあって、極貧の生活。

…と、ここまでは、この時代ならけっこうある話だと想うので
すが、イセさんの並外れた負けず嫌いの性格が、ちがう結果
をもたらします。

いじめる男の子を泣かしちゃったり、先生に食ってかかったり。

そして、きわめつけは、10歳で実家に連れもどされ、学校に
も行かせてもらえず、家の仕事をさせられ…、

と、ここまでも、やはり、少なからずあるパターンだと想うの
ですが、

11歳のとき、実父に「出て行け!」と玄関の外にたたき出さ
れたとき、泣くどころか、「こんな家、出てってやる!」と、
家出! そのまま、住み込みの子守りになっちゃったという。

その後も、地方巡演で出会った松井須磨子(にせもだったよ
うですが)にあこがれ、14歳で東京に家出

とにかく、自分で自分の道を切り拓くタイプなんですね。

それができたのは、たぶん、「マイナスのことをくよくよ考
えなかった
」から。

次々と困難な状況がおとずれるのですが、うしろを振り向く
ことなく、前進していくダイナミックさ。

第1巻は、17歳で、北海道の遊廓に入ることになったとこ
ろで終わるのですが、105歳の人生のうち、困難を乗りこ
える土台は、この時期にすでにつくられたのだなあと。

たくさんのかたに、「一気に読みましたよ」と言っていただけ
るのも、その息もつかせぬ展開にあるのかもしれません。


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02★この突き抜けた底力!
03★亡父を見直すことができました
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07★負けない、負けない、負けない。
08★自ら決めて行動しなさい
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10★覚悟を決めて、捨て身になる
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「流星の滝」 
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