『零(zero)に立つ〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
※物語版「零(zero)に立つ」のあらすじと、バックナンバーは、こちら
脚本担当のかめおかゆみこです。
夢実子さんの公演をごらんになったかたから、冊子
「零(zero)に立つ」についてのご質問をいただきました。
Q「零(zero)に立つ」は、山谷一郎著
『オホーツクの女』と、内容は同じですか?
そういえば、連載中は、この件について、きちんと説明を入
れていましたが、最近はまったく表記していませんでした。
著作権のこともありますので、あらためて説明しますね。
きっかけは、2014年に、語り劇「零(zero)に立つ」の脚本を
書くことになり、主要資料とさせていただいたのが、山谷一郎
氏の「岬を駈ける女」でした。
もともとは、「オホーツクの女」が先の出版でしたが、何らかの
事情で、数年後、ほぼ同じ内容のものを「岬を駈ける女」と改
題して、別の出版社から刊行されています。
「ほぼ」と書いたのは、一字一句比較したわけではないので、
まったく同じ、と断定することができないからです。
イセさんを題材にした小説はそれ以前に、金子きみ著「雪と
風と青い天」、佐々木悦著「あぐらばあちゃん」がありますが、
もっともあたらしい資料として、山谷氏の作品(1986年刊行)
を「主要資料」とさせていただいたのでした。
その後、昨年になって、物語版「零(zero)に立つ」を書くことに
なりましたが、その際は、これら3冊に加え、
1993年に北海道新聞夕刊に連載された、「私のなかの歴史」
(聴き書き・石原宏治記者)ならびに、
天童市が主催した「天童が生んだ山形の女性展」の際に発行
された資料集も、重要な資料としてくわえています。、
なお、山谷氏の著書にかぎっていえば、物語版「零(zero)に立
つ」の、第122話ぶんまでが参考にさせていただいた部分で、
(山谷氏の著書は、イセさんが選挙に当選したところで終わっ
ています)
それ以降の、155話までは、北海道新聞記事ならびに、私自
身の直接取材にもとづく資料に依っています。
(105歳で逝去されるところまでを描きました)
また、厳密にいえば、参考にさせていただいたのは、あくまでも、
イセさんの生涯において、実際に起きたと認定できる事実、事
件の正鵠を期すためで、
具体的な場面描写は、あらためて稿を興しました。比較して読
んでいただければ、それはご理解いただけると想います。
金子氏、佐々木氏、山谷氏の著書は、いずれも絶版となり、一
般のひとが入手しにくい状況になっています。
またいずれも、お亡くなりになってしまいましたので、書き直し
ていただくこともかないません。
北海道新聞の連載は、単行本化はされていません。
(当時の16回ぶんの連載をすべてコピーで入手しました)
そんないきさつがあって、あらためて全体像をお伝えしたいと
いう想いで、冊子「零(zero)に立つ」が生まれました。
イセさんのひとと仕事を伝えるために、「零(zero)に立つ」が
お役に立つならば、これほどうれしいことはありません。
3月5日夢実子さんと語ろう!報告&親睦飲み会
※第一次お申し込み〆切 2月26日
2月の公演・講演・ワークショップ等の情報が、
夢実子さんのオフィシャルブログにアップされています。
(※クローズドのものもふくまれます)
こちらから、ごらんください。
冊子「零(zero)に立つ」第2巻・第3巻、予約受付中
第1巻 イセさん誕生〜17歳で北海道の遊廓にわたるまで(既刊)
第2巻 遊廓での「活躍」・卓治との出会い・樺太での生活
第3巻 2億8千万の借金と岬の日々・身を捨てて・終戦
※第4巻(3月発行予定)が最終巻となります。
詳細/こちら
お申し込み/こちら
お問い合わせ/info@kamewaza.com
いただいた感想
01★あきらめていた夢に挑戦しました!
02★この突き抜けた底力!
03★亡父を見直すことができました
04★愛に根差して行動する勇気
05★心の重荷がようやく取り除かれました。
06★自分自身を精一杯生きること
07★負けない、負けない、負けない。
08★自ら決めて行動しなさい
09★生きざまを見守って下さい。
10★覚悟を決めて、捨て身になる
11★「どうせ」の破壊力に対する「希望」の力
夢実子の語り劇を上演してみませんか?
※網走以外の、北海道の写真も掲載していきます。
「岩尾内湖」
写真提供/北海道無料写真素材集 DO PHOTOさん