『零(zero)に立つ〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
※物語版「零(zero)に立つ」のあらすじと、バックナンバーは、こちら
脚本担当のかめおかゆみこです。
今回、物語版「零(zero)に立つ」感想募集に、ご応募いただいた
12編の感想を、1編ずつご紹介させていただいています。
3人めは、大阪・豊高明枝さん。
明枝さんは、地域や子どもの活動にかかわって、いろいろな
かたと接してこられています。
今回の感想からも、そんなひとたちへのまなざしが根底にあ
るのが、感じ取れます。
毎朝、「零(zero)に立つ」配信メールが届くのを待ち、わくわく
しながら読ませていただいていました。
続きはどうなるのだろう? イセさん、どうなるどうするの?
とても楽しみで、だから実は土日は、早く月曜日になって続き
を読みたい〜なんて思ったりしてたですm(__)m
イセさんは、小さな時からすごい苦労をされて、でもそんな困
難な中でどんどん自分の道を切りひらいていく、そのバイタリ
ティーにいつも感心しながら読みました。
もちろん成功ばかりではなく、思わぬことで騙されてひどい目
にあったり。
いちばん印象に残っているのは、だまされて身ごもった子を育
てるために遊郭で生きるようになったというところです。
過酷な状況の中で、どうしたらいいか懸命に考えて、売れっ子
のトップになり、トップになったら他の女性たちのために待遇
改善を要求、それを通すなんてすごい!
一気に理想を追って結果失敗するのではなく、辛い状況の中
でちょっとでも周囲の環境を良くしようとする、現実的な判断を
しながら、決してあきらめない。すごい! と思いました。
実は私は子どもの時からお話を読んだりして、遊郭に身を落と
すようなことになったらもう大変だと思ってました。
ひそかに、そうなったらどうしよう!という恐怖を抱いていた
と思います。
でも、その中から立ち上がり、すばらしい人生をつかんだひと
がいるのです。だから、もう怖いものはありません(^◇^)
まあ、遊郭ということはともかく、どんな状況に置かれても、
そこからよりよく変わっていくことができるのだということ、
とても励まされました。
それと、私の父は大正一けた生まれで、子どもの頃満州(中国
東北部)に家族で移住し、そこの小学校の卒業時成績トップで
本来優秀賞をもらうはずだったのだけれど、
成績二番の役所の課長(えらいさん)の息子が優秀賞をもらい、
自分は二番の賞だったと悔しそうに言っていました。
一番にならんでもええやんと私はちょっと父に批判的に聞いて
いましたが、イセさんが同じように金持ちの子どもに同じよう
に一番を取って代わられて、とても悔しい思いをしたと読んで、
そうか、そりゃ悔しかっただろうと憤慨し、父のことも同じで
父もさぞ悔しかっただろうと思うことができました。亡父のこ
とを見直すことができました。
また、網走監獄でお話をされた時のことも。今思い出しても涙
が出ます。監獄に収監されていた人たちは、本当に心動かさ
れたことでしょう。
イセさんのお話、毎日読むことができて、本当によかったです。
たくさんの人がイセさんのことを知ってくれればいいなぁと思
います。きっとみんな励まされると思うからです。
今生きづらい世の中、不景気で経済的にも厳しく、それだけで
なく人と人との絆や生きるよりどころが見つけられない、不安
で混沌とした世の中で、明るく輝く光が周囲を照らす、
そんなイセさんの物語を、ぜひみんなに伝えていってほしいです。
みんな、すてきなお話ですよ〜。ぜひ読んでね!
イセさんのこと、知ってね!!
イセさんが、「みんなのこと、わたす、天から見てるよ〜。みん
なのこと、大好きだよ〜」と言ってくれてるような気がします。
明枝さん、ありがとうございます
私がこの連載を、休まずにつづけることができたのは、イセ
さんのパワーをいただいたこともありますが、何より、読者
のみなさんが読んでくださるというてごたえを感じたから。
何しろ、毎朝4〜6時にアップするのにもかかわらず、アップ
直後からアクセスがぐっとあがるのです。それも毎朝毎朝…。
「あ、待っててもらえてるんだ」って感じて、本当に元気がも
らえたんです。
そして、実は、土日祝日になると、きっちりアクセスが落ちる
ので(笑)、「エッセイも気合いれて書いてますよ〜」と、言い
たい気分にも。(爆)
そんな楽しい時間を過ごせました。この場を借りて、あらた
めて、読んでくださったみなさんにお礼を言いたいです。
ではでは、また、明日の「感想」をお楽しみに!
これまでの感想
01★あきらめていた夢に挑戦しました!
02★この突き抜けた底力!
冊子「零(zero)に立つ」第2巻・第3巻、予約受付中
第1巻 イセさん誕生〜17歳で北海道の遊廓にわたるまで(既刊)
第2巻 遊廓での「活躍」・卓治との出会い・樺太での生活
第3巻 2億8千万の借金と岬の日々・身を捨てて・終戦
※第4巻(3月発行予定)が最終巻となります。
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お問い合わせ/info@kamewaza.com
語り劇「掌編・中川イセの物語」
日時/2017年1月30日(月)19時〜21時
会場/新宿区内施設(新宿駅から約10分)
参加費/2000円(当日集めます)
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夢実子の語り劇を上演してみませんか?
※網走以外の、北海道の写真も掲載していきます。
「猫岩」
写真提供/北海道無料写真素材集 DO PHOTOさん