語り劇『零(zero)に立つ
〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
本日、公演9日前!
★イセさんの「あきらめない精神」を伝えたい!
★動画、予告編は、こちら!
日時/2016年8月27日(土)18:00開演
会場/シベールアリーナ(客席数456)
観劇料/3000円(当日3500円)
チケット購入先
オフィス夢実子(事務局・菅野)080-6020-8837
メール・zeronitatsu@yumiko333.com
シベールアリーナ 023-689-1166
八文字屋POOL(山形市) 023-622-2150
TENDO八文字屋(天童市)023-658-8811、
「零(zero)に立つ」公演サポーターズメンバー、他
★「零(zero)に立つ」第1巻お申し込み受付中!
※イセさんの誕生〜北海道に渡るまでを、まとめて一気に読めます。
※今回かぎりの特典ゲットは、8月25日まで!
脚本担当・かめおかゆみこです。
山谷一郎著『岬に駈ける女』を主要資料としながら、かめおかの視点で、イセさんの
物語をつむいでいます。物語ですので、すべてが事実ではなく、想像やフィクション
がまじる部分もあります。けれども、イセさんの生きかたの根本ははずさないで書い
ていくつもりです。ご感想をいただければ励みになります。よろしくお願いします。
第1章 1 2 3 4 第2章 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
第3章 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
第4章 26 27 28 29 30 31 第5章 32 33 34 35 36
37 第6章 38 39 40 41 42 43 44 第7章 45 46 47
48 49 50 第8章 51 52 53 54 55 56 57 58 59
第9章 60 61 62
※これまでのあらすじは、こちら
北海道の冬は寒い。
鏡台においた、化粧瓶の水が凍って割れてしまうから、毛布
にくるんでおくのだとか。
冬の前に、床の下に穴を掘り(「むろ」と言う)、そのなかに、
野菜などを入れておいて、凍らせないようにして保存するの
だとか。
あれこれ聴かされていたけれども、実際に暮らしてみて、あ
らためてその寒さを、イセは知った。
ちなみに、この当時の暖房器具は何だったのだろう。
北海道というと、石炭ストーブというイメージが強い。
たしかに、北海道の炭鉱の歴史は古く、1879(明治12)年
年には、官営幌内炭鉱が開鉱している。
ダルマストーブ、泥炭ストーブといった、石炭ストーブも、す
でに製作されていた。
しかし高価なものだったため、一般家庭への普及は、大正
時代中期を待たなければならなかった。
とすれば、イセがはたらいていた大正初期には、まだ、ブリ
キ製の薪ストーブが、おもに使われていたと見るべきだろう。
※出典はこちら
さて。金松楼は、年末年始の宴会などで、連日あわただし
く、イセも接待に追われていた。
そのため、小梅のことを気にしつつも、とりたてて声をかけ
てやることができないまま、日が過ぎていった。
その日のしばれは、夜になっていっそうひどくなった。
あまりにつかれていたため、イセは、客をとることもなく、
0時前には、もう床についていた。
すぐに、泥のような眠りがやってくる。
夢うつつのなかで、夜汽車の汽笛が、ひどく長く尾を引いて
鳴る音を聴いた。
それも、せわしく、二度、三度。
やがて、その音がぱったりと止んで、聴こえなくなる。
その瞬間、イセは、背筋に氷を押し当てられるような恐怖を
感じて、飛び起きた。
いまのは夢か? それとも…。
深夜にもかかわらず、にわかに、店の外がさわがしくなって
くる。
心臓が飛び出しそうなくらい、早鐘を打っていた。
手早く着替え、階下におりると、ほかの娼妓たちが集まって、
イセに近寄ってきて、口々に叫ぶ。
「姐さん、小梅ちゃんが…」
そのなかに、かんじんの小梅の姿はない。
イセは、店を飛び出し、走った。叫びながら、走った。
「小梅…、小梅…、こうめーーーーっ!!」
現場は、すでに、警察や、やじうまでごった返していた。
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網走市観光協会さまのサイトより、ご承諾を得て
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「博物館網走監獄」
※一般社団法人網走市観光協会さまご提供