語り劇『零(zero)に立つ
〜激動の一世紀を生きた中川イセの物語〜』
本日、公演21日前!
★イセさんの「あきらめない精神」を伝えたい!
日時/2016年8月27日(土)18:00開演
会場/シベールアリーナ(客席数522)
観劇料/3000円(当日3500円)
チケット購入先
オフィス夢実子(事務局・菅野)080-6020-8837
メール・zeronitatsu@yumiko333.com
シベールアリーナ 023-689-1166
八文字屋POOL(山形市) 023-622-2150
TENDO八文字屋(天童市)023-658-8811、
「零(zero)に立つ」公演サポーターズメンバー、他
脚本担当・かめおかゆみこです。
土日祝日は、連載はお休みさせていただいています。
第1章 1 2 3 4 第2章 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14
第3章 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25
第4章 26 27 28 29 30 31 第5章 32 33 34 35 36
37 第6章 38 39 40 41 42 43 44 第7章 45 46 47
48 49 第8章 51 52 53 54
★第1章★ いせよ誕生
明治34年(1901年)、今野安蔵・サダの娘、いせよ(のちの中川イセ)
誕生。サダは、産後の肥立ちが悪く、死を予感。ヤクザものの安蔵にあとを
託すことを怖れ、佐藤コウに里親を頼むと、その年のうちに亡くなった。
★第2章★ 差別と貧しさのなかで
イセは佐藤家の里子になった。佐藤家は貧しく、イセはまわりからいじめられ
たり、差別を受けたりするが、コウの愛情、親友・渡辺みよしの存在、自身の
負けず嫌いの性格で、それらをはね返して成長していく。
★第3章★ はじめての家出
10歳で突然、実家に連れもどされイセは、学校にも行けず、一日中、仕事
に明け暮れる日々。11歳の夏、モヨとの口論から、ついに初めての家出。
山形の船山先生夫妻の家で住み込みの女中をし、かわいがられるも、翌春、
船山先生に満州への転勤辞令が出て、再び実家にもどることになる。
★第4章★ イセの初恋
またまた家出し、米沢の寮づきの織物工場ではたらく。仲間もできて楽し
い日々。そんな中、隣に住む名家の次男坊・戸田茂雄との初恋も体験。し
かし、安蔵にイセの居場所を知られたことで、イセは実家に帰ることに…。
★第5章★ 女優志願
実家にいる間、地域巡演で山形にきた松井須磨子(実はにせもの)にあこが
れ、家出して上京する。しかし、たずねた帝国劇場に須磨子はおらず、い
くつかの仕事を転々とするが、結局あきらめて山形にもどることになる。
★第6章★ 運命の歯車
人絹工場、機織り工場などではたらくうち、かつて実家に出入りしていた
芸人・八重松と再会。乱暴されて子どもを身ごもり、17歳で娘・愛子を
出産。その後、北海道の遊廓への話をもちかけられ、悩んだ末、イセは3
年で500円の借金をし、そのお金で愛子を里子に出すことにする。
★第7章★ 網走まで
大正7年暮れ、北海道に向かって、イセは旅立った。ところが道中、イセ
は虫垂炎から腹膜炎をおこし、到着した旭川で即入院。そのために借金
が倍の1000円となり、網走の遊廓に売られることに。大正8年3月、
網走に着き、駅前の島田待合(食堂)で食事。島田夫婦と親しくなる。
★第8章★「お職」になる!(2016.8.5まで)
いよいよ遊廓ではたらきはじめたイセ。が、18歳になるまでは、仕事は
宴席でのお酌やお膳運びだ。あるとき、客に請われて歌を歌い、チップを
もらうが、女将に「それは店のものだ」と没収される。くやしさにふるえ
ながら、イセは、どうしたら早く借金を返せるかを考える。
2014年12月の初めての網走取材、公演が決まって再度取材
をかねておとずれた、2015年4月の(脚本)試読会。
そこで、さまざまなかたから、「イセさん像」をうかがいました。
そこから浮かび上がってくるのは、「年齢職業その他、わけへだ
てなくひとと接するイセさん」の姿でした。
とくに、若いひとを育成したいという想いがあったのでしょうか。
「年下なのに、友だちのように親しく接してくれた」と話すかた
に、何人か出会いました。
そして、どなたも、とてもうれしそうに、それを語るのです。
まるで、ふたりだけの秘密を共有でもしたかのように。
また、あるかたは、「イセさんの前に立ったとき、このひとには
うそはつけないと直感した」とも言われました。
はじめての仕事で緊張していたそのかたは、イセさんに、
「かくしてもつくろっても、自分というものは出てしまうもの。
想いきって、自分らしくやりなさい」
という趣旨のことを言われたと言います。
いずれも、後年の話ですが、いま、17歳のイセさんを描きなが
ら、不思議な感慨にとらわれます。
遊廓という、いわば、社会の底辺にあるような環境のなかで、
この先、イセさんが、くじけることなく、生き抜いたからこそ、
その未来があるのです。
そのあとの何十年ものあいだ、何度だって、くじけてもおかしく
ない状況があったにもかかわらず、そのたびに、立ち上がって、
活路を見いだしていった。
その結果として、のちのちのひとに、愛され、語りつがれるイセ
さんになっていった。
そんな構図が、見えてくるのです。
だとしたら、私たちも、いま、たまたま、うまくいっていなかっ
たり、不遇に感じることがあるとしても、それがすべてだと思う
必要はないのだと思うのです。
その、超えた先の未来を楽しみながら、いまを踏ん張っていけば
いいと思うのです。
イセさんは、健康で、103歳まで現役で活躍されました。
この17歳のイセさんに、「80年以上先もがんばってるよ」と
言ったら、びっくりするかもしれませんね♪
あるいは、ひとは、未来がわからないからこそ、がんばれるの
かもしれません。
そんなわけで、イセさんの物語は、この先まだまだつづきます。
どうぞ、応援していただけたらうれしいです。
★ぜひ、感想をお聴かせください★
物語版「零(zero)に立つ」の感想を、ぜひお寄せください。
日曜日のブログにて、紹介させていただきます。
ブログのコメント欄にお書きいただくか、
こちらまで、メールでお寄せいただければ幸いです。
その際、掲載してよいお名前を教えてください。(匿名・イニシャル可)
また、ブログ等をおもちのかたは、URLも、よかったらお知らせください。
あわせて、ご紹介させていただきます。
網走市観光協会さまのサイトより、ご承諾を得て
網走の写真をお借りしています。ありがとうございます。
「網走市豊郷 JR DMV」
※一般社団法人網走市観光協会さまご提供